888エンジンバラシ、その1〜



2012年
6月24日
ガレージ奥のバイク倉庫を掃除したついでに中にしまってあった昔オークションで購入した888のエンジンをガレージ内に移動しました。ちょっと綺麗にしてみたくなりました。

自作の木製の台に載っていて、ドレンが外せないのでエンジンをチェーンブロックで吊ってオイルを出しました。


ウォータポンプを851に流用できるか確認するため、左側のカバーを外しました。今は無きモトプランの軽量フライホイールが入っていました。


リアヘッド分解してみました。少しづつ綺麗にして組上げたいです。



7月7日
フロントヘッド側も分解しました。


7月8日
クラッチを分解します。軽量穴あけ加工され、クロームメッキされたアウタですが、851とは形が違います。クラッチもディスクの構成が違います。左は851から取り出したもの。



プレッシャープレートも少し厚みが違います。


851のクラッチを分解したついでにプレッシャープレート耐熱赤でペイントしました。プッシュロッドのベアリングを外してサンドブラストしてから耐熱の赤で塗装します。


組み立てて、久しぶりにエンジンを掛けました。


ファンが回るまで95℃?までアイドリングさせました。


クラッチは微妙に違いましたが、セルモータは同じ部品番号です。点検のため、分解してみました。プラスチック製の電源絶縁用の部品が壊れていました。セルモータを外して判明しましたが、この888エンジンのワンウェイクラッチ破損しているようでスリップしています。



7月14日
アパートから水冷系の本を持ってきました。主に916以降の話ですが、851/888にも役に立ちます。


888のクラッチディスクを1枚潰して、クラッチハブナットの回り止めジグを作製しました。ハンドル用のパイプを溶接しただけです。無事クラッチのインナが外れました。


このエンジンはクラッチのサイドカバーに冷却用の加工がしてあるので、適当な棒を差して回り止めをすればクラッチのアウタが簡単に外れます。


次はスタッドボルトです。ネジロック剤が使ってあり、ボルトも長いので、そのままではダブルナットでは緩みません。バーナで加熱します。熱でネジロック剤が緩むと簡単に取り外せます。


8本、スタッドボルトが外れました。


問題はジェネレータ側です。qcadで図面を書いて
ジグを作製します。12.7mmのアルミ板に14本の4mmの放射状の溝加工をします。はじめ、15本(24度)だと思い込んで、間違って途中まで切削しました(泣)。夜になったので再作は明日。360/14=25.7142...って割り切れないですが(笑)。


7月15日
気を取り直して
、溝部の加工をします。その後、回り止めのハンドルをネジ止めしました。


回り止めで押さえて、インパクトでやっとジェネレータが外れました。


早速、ワンウェイクラッチ部を確認します。やはり噛んでいて表面がぼろぼろでした。



左右とも大分部品が外れてきました。次はクランクケースを割ります。ベルトプーリプーラは行きつけのバイク屋さんで借りてくる予定です。



7月21日
ワンウェイクラッチを取り外します。スプリングも切れてぼろぼろでした、ステンレスワイヤでばらばらにならないように固定しておきます。


フライホイール側のワンウェイの接触面もかなり荒れています。


ワンウェイクラッチの接触面サンドペーパで軽く磨きました。ステンレスワイヤで仮止めしたワインウェイクラッチを入れてみます。手で回すぶんにはワンウェイ機能が復活しました。セルモータで回してトルクが掛かるとダメかもしれませんが。F1用はかなり昔から入手できないようですが、851/888用のワンウェイクラッチベアリングは海外の通販で買えるようです。


続いて、クランクに付いている1次減速ギアを取り外します。手持ちのギアプーラでは剛性が低く、取り外せません。このギアはテーパ勘合で止まっているため、かなり力を掛けないと抜けないようです。感じとしてはプーラのアームの固定プレートが伸びて力が掛かっていないようです。加熱したり、銅ハンマーでたたいたりしましたが、びくともしませんでした。916以降では専用工具を使うようになっています。851のワークショップマニュアルではギアプーラで抜けと書いてあります。ただし写真のようなプレートで結合するリバーシブルタイプではない剛性の高そうなギアプーラの絵が載っています。


7月21日
ということで、20日の夜に熊谷のアストロへ行き、剛性の高そうなギアプーラを購入してきました。このプーラを使って、かつ加熱してやっと、外れました。”バキッ”と外れたのでプーラのアームが折れたかと思いました。


クラッチ側はベルトプーリ以外は全て外れました。来週はクランクケースが割れると思います。


エンジンスタンドの作製を開始しました。手持ちの鉄の材料で作製します。写真は9mm厚の平板をプラズマカッタで切断しているところです。


プラズマカッタで切断したエンジンスタンドの部品です。ディスクグラインダで面取りをしておきました。