888エンジンバラシ、その2〜



2012年
7月28日
ベルトプーリのナットプーラを行き付けのバイク屋さんから借りてきました。ハンドルの穴はクランクシャフトに丁度合います。これならインパクトを使わなくてもナットが緩みます。

ベルトプーリが無事、外せました。この日のガレージ作業は午後の4時半くらいから作業を始め、これで終了です。それにしても暑い、ガレージ内は40℃くらいになっています。

7月29日
ヘッド側のベルトプーリも外します。こちらは周り止めを固定する所が無いので、鉄パイプで延長して、インパクトで外しました。こちらも、無事に取り外し完了です。

クランクケースを寝かせて、全ての8mmと6mmのキャップボルトを全て外し、プラハンで少し叩くと、ケースが割れます。

クランクケース内に入っていたの部品一式です。各所にシムが入っているので無くさないようにしておきます。


ベルトプーリ駆動軸のオイルシールは曲がって挿入されていました。メンテナンスで入れ直した時に曲がってしまったようです。オイルシールの型番は30−18/7.5です。JISの規格では厚さ7.5というのはありませんが、8mmなら汎用品が入手できます。


こちらはエンジンスタンドの続きです。エンジンとの結合部に12mmで穴あけを行いました。暑くて溶接する気が起きません(笑)。



8月4日

クランクケースをサンドブラストするために付いているのベアリングを抜きます。スイングアーム用のニードルベアリングを抜くジグを作ります。直径はサークリップの内径より少し小さくします。


油圧プレスでオイルシールとベアリングをいっしょに抜きます。無事ニードルベアリングが抜けました。


左側のクランクケースはすべてのベアリングが外れました。


続いて、右側のクランクケースです。外側から押せないベアリングがあり、試しに内側から引っ張ってみましたが、抜けませんでした。


しょうがないので抜けないベアリングは残して、アルミテープとシリコンコーキングで保護します。


オイルラインに付いているプラグフィッテングはなるべく外します。中央のマイナスネジの止めプラグは抜けませんでした。



8月5日
ケース同士の
接触面マスキンで保護してサンドブラストします。はじめに左側から。外で打ちっぱなしなので、シートを敷いてなるべく砂を回収します。


水洗いして砂を落とします。


続いて右側です。


コンクリート用のプラ舟の中で水洗いします。直ぐにエアで水分を飛ばし、鉄スリーブや残っていたベアリングは給油しておきます。右側のサンドブラストも完了しました。



8月11日

エンジン塗装用の耐熱缶スプレーを購入しておきました。シルバー3本、つや消し黒4本です。


ウォータポンプのインペラ用シールを抜きます。851とはシールの種類が違います。カバーごと交換すれば流用できそうです。


点火タイミング確認用のぞき窓を抜くジクを作成します。


のぞき窓は抜けましたが、外側のゴムの所が固着していたようで、ゴムが少し破れました。新品を購入する必要あります。


クラッチハウジングのアウタはクロームメッキがかかっていてますが、錆がひどいです。ディスクグランダに3MのCNSべベルを付けて磨いたところ、クロームメッキを落とすことができました。下処理に銅メッキがかかっているようで、銅色が無くなると鉄が出てくるようです。


鉄部が出たか確認のため、黒染めしてみました。クロームは剥れているようです。


8月12日
昔のドカのレーサなどはキャブレータクラッチカバーなど、マクネシウム合金の部品が緑色の防錆塗装がしてありました。最近は金色?のようですが、もどきを作ろうと緑色の2液ウレタン塗料を作ってみます。青のメタリックの手持ちがあったのを思い出して、メタリックの上澄みと黄色を混ぜるてみました。このままでは艶ありの緑になってしまうので、フラットベースを混ぜる必要があります。色はもっとくすんだ緑だったような気がします。黒を混ぜれば良いか?


クラッチハウジングのアウタの続きです。外側、裏のメッキが残っている所以外はCNSべベルで磨いて、全てクロームメッキを剥がし、黒染めしました。内側は磨けないのでそのままです。防錆としてWD−40を塗っておきます。


左側のジェネレータカバーです。先週と同様に、適当にマスキンをしてシートを敷いて外でサンドブラストします。


ブラスト終了です。黒くなっている所は腐食が進んでいた所です。この後、水洗い乾燥させて完了です。


小物です。ブラストBOXでブラストします。クラッチのプレッシャプレートにウォータポンプのカバー油圧センサなど。


クラッチのプレッシャプレートは851同様に以前の耐熱赤を塗っておきました。



8月18日
ヘッドの分解を開始しました。はじめにリア側から、錆びでカムがベアリングとスリーブに固着していて分解するのが大変でした。


カムのベアリングホルダです。プーリ側のホルダはベアリングが抜けるのでジグを作って抜きます。


プーリ側のホルダとインマニはマスキンしてブラストします。


カムカバーオイルカバーです。これもブラストします。


ブラストの終わった小物部品です。


夕方になってオークションで購入したセンサ付きラジエータホース/サーモスタットがガレージに届きました。錆び錆びですが、1000円でした。


8月19日
カムのベアリングホルダです。ベアリングを押して抜くことはできません。ブラストせずに、リムーバで塗装を落とします。


ベアリングの抜けないベアリングホルダはワイヤブラシで磨いて、小物を塗装をする準備ができました。耐熱シルバーで塗装しました。


ラジエータホースはセンサ部サーモスタットに分解しました。



センサ部はアルミの溶接品です。851系は温度センサが3つ付いています。左から、水温計用ECU用電動ファン用です。ブラスト後、耐熱の黒(トライトンのキャリパー用で使った艶あり)で塗装しました。艶ありですが、スプレー缶の噴射力が弱く、つや消しになりました(笑)。真鍮部も綺麗になりました。


カムシャフト、ロッカーアームの磨耗状態を確認します。状態は良いです。