888エンジン組み立て、その1〜
2012年
8月25日
I.WORKSさんで超音波洗浄してもらったクランクケースとジェネレータ側のサイドカバーが戻ってきました。WEBページのひとことも参考になります。
小物の洗浄はどうするの?ってことで、小型の超音波洗浄器をオークションで購入しました。
クラッチ側のサイドカバーは余裕で入ります。緑色は界面活性剤として入れたシンプルグリーンです。洗浄後は、細かいサンド?が底に残ります。
以前に調合した2液性のウレタン緑は70〜80℃くらいの耐熱性しかありません。通販で緑の耐熱塗料を購入してました。
2液性のウレタンのフラットベースも購入しておきました。
早速、緑の耐熱塗料を使ってみます。フロント側のカムカバーをサンドブラストします。
耐熱緑をガン吹きしました。半艶なのですが、艶が出ます(笑)。
こちらはリア側のヘッドです。分解をはじめました。開け側、閉め側のシム、ハーフリングです。851を分解したときはハーフリングが割れてました。888は大丈夫なようです。
どんどん分解します。閉め側のロッカーアームとピンです。すべて分解し、ヘッド単体になりました。
8月26日
ジェネレータ側のサイドカバーにマスキンをして耐熱シルバーで塗装します。
続いて、クラッチ側のクランクケースもマスキンして、耐熱黒で塗装します。
ジェネレータ側も同様に黒で塗装しました。
分解したバルブです。ボール盤で磨きます。
左右のクランクケースの塗装終了しました。
リアのヘッドとシリンダの水回りの小物もサンドブラスト後、超音波洗浄して黒とシルバーで塗装しました。
単体になったリア側のヘッドです。サンドブラストは行わず、剥離剤とワイヤブラシで塗装を落としました。
9月1日
リア側のヘッドの燃焼室のカーボンを落します。真鍮ブラシを使います。
ヘッドとシリンダをマスキンして塗装の準備です。
ヘッドは黒、シリンダをシルバーで塗装しました。
このエンジンについていたプラグです。”TM”とマーキングがしてあります。少しネットで調べた限りでは見つかっていません。沿面タイプです。
ヘッドに続き、ピストンのカーボンを落とします。結構、時間が掛かります。
早くカーボンを落とす方法がありました。ある程度スクレーパと真鍮ブラシでカーボンを落とした後リムーバを塗って5分くらい放置すると簡単に取れました。
カーボンがきれいになった後は超音波洗浄します。1週間経つと、なにか洗浄液が濁ってきます(笑)。
9月2日
先週、耐熱緑で塗装したカバー類ですが、少し明る過ぎなので、少し色を暗くしたいと思い、再塗装することにしました。しかし、先週塗装したウォータポンプのカバーが見つかりません。ガレージ内をどう探しても見つかりません。塗装の新聞紙に紛れて捨ててしまった可能性もあります(泣)。
緑に少し黒を足して耐熱緑を調合します。ウォータポンプカバー以外をガン吹きしました。色は良くなりました。
一時期より気温も下がってきたので、エンジンスタンドの作製を再開しました。クランクケースに仮止めして接続部をTIG溶接しました。
左右の接続部の溶接完了しました。仮止めしてみました。良好です。
9月9日
この週は日曜日のみのガレージ作業です。先週、行方不明で半分あきらめていたウォータポンプカバーですが、ガレージの天井に吊るしてありました(笑)。先週の写真がヒントになりました。針金が付いているので、朝一番で何処かに吊るされていないか探した所、直ぐに見つかりました。
ドイツの通販で購入した部品が届いていました。純正のパーツリストをクリックして直ぐに注文できます。パーツが写真で見られるようになっているものも多いです。在庫があれは10日くらいで届くようです。関税と手数料は合計で1000円でした。タイミングベルトプーリのナットプーラもいっしょに頼みましたが、在庫が無く、後から来る予定です。サーフレックス、レジーナ、ビチューボ、ブレンボ、ドイツにもイタリアパーツ好きがいるようです。NGKは日本ですが(笑)。
ワンウェイクラッチベアリングとヘッドのガスケットセット。
オイルキャップとオイルキャップとオイルシール/リングセット。
クランクケースとジェネレータ側のガスケットセット。
早速、検品します。オイルキャップを閉めてみましたが、最後まで入りません。長さが長いのは関係なく、851のと比べてみると、Oリング用のツバの径が大きくて奥まで入らないみたいです。なんなんでしょ?
旋盤で削って入るようになりました。ミッレ〜パンタ系2バルブから4バルブまでのドカにフィットすると通販のページでは書いてありますが〜
ヘッドのガスケットの厚みが違います。元々付いていたものはクランクケースとシリンダの間の鉄ガスケットは薄く、シリンダとヘッドのガスケットは1.2mmくらいあります。今回購入したものは厚みが逆になっています。合計では大体同じ1.5〜1.6mmくらいなので、辻褄は合います。新品なのに錆びてます(笑)。
クランクケースのガスケットです。問題ないです。因みにオイル溜りの余分な部分のガスケットは残したままで良いんでしょうか?888エンジンを分解した時はガスケットがちぎれていましたが?
クランクケースを閉める準備を始めました。超音波洗浄器に灯油を入れて、クランクケース内のベアリングの洗浄を開始しました。
オイルシールセットの中にはクラッチカバー用の大きなオイルシールは入っていませんでした。外したものをそのまま使います。油圧プレスで圧入しました。
オークションで購入した851エンジンがガレージに来ました(笑)。クランクケースの右側リアのフレームとの取り付け部が割れているので2万円と安いです。部品取り用です。とりあえず、ウォータポンプカバー外してみました。
888用のエンジンスタンド作製中なので、今まで888エンジンが載っていた自作の台に851エンジンを載せました。ガレージ内がまた、一段と狭くなりました。
851エンジンから外したウォータポンプカバーはサンドブラスト後、例の暗い方の緑で塗りました。888と851のウォータポンプカバーの違いです。クーラントの入ってくる方向とドレンボルトの太さが違います。
検品の続きです。ヘッドのオイルカバーのガスケットは形が違いました(笑)。webページでは851〜888〜916〜ST4までフィットすると書いてありますが、少なくとも916まではフィットしないと思います(泣)。
851エンジンのジェネレータカバーとインペラを外してみました。水路はどろどろです。クーラントとオイルの分離はメカニカルシールタイプでした。90年までの851(3型まで)はウォータシール?(オイルシールと同形状)が使われています。このエンジンはフロントフォークがニッシンの倒立になった4型用と思われます。
851の90年までと91年以降のウォータポンプ周りのパーツリストです。違いは13番(カバー)26〜28番(シール)の部品です。このカバーが移植できればウォータシールからメカニカルシールに移行できそうです。
851エンジンのクラッチディスクとスプリングは使えそうです。ディスクの厚みも規定以上で、スプリングもきれいです。
9月16日
この週も日曜日のみのガレージ作業です。タイミングベルトプーリのナットプーラが届きました。ドカ純正品です。右はモノタロウで購入した0.3mmのガスケットです。ヘッドのオイルカバーのガスケット作製用です。通販のガスケットキットの中に入っていた合わないガスケットの代わりに自作します。
アパートから持ってきた、元々の851のクラッチカバーです。放熱穴加工とロゴのエッチング加工がしてあります。
オークションで購入した851エンジンのウォータポンプ周りをきれいにして、851エンジンに仮止めしました。
通販の検品の続きです。オイルシールを検品します。左下の4x2個セットはカム用です。左の上の細いのはスイングアーム用、中央の上はスプロット取り出し、下はシフトペダル用、袋の2個はクラッチのロッド用と思われます。その上の細めの2個ですが、851前期用ウォータポンプシールでした。このオイルシール、Oリングのセットの名前は851ー916用です。通販のページはここ。フィットするのは851−888となってます。ヘッドのガスケットセット同様、結構いい加減です(笑)。ワンウェイクラッチは同一品でした。良かった。
888エンジンのクランクケースにベアリングを圧入していきます。
左右のクランクケースにベアリング、シールの取り付けが終了しました。
9月22日
3週連続で日曜日のみのガレージ作業です(泣)。オークションで購入したSS800?のジェネレータカバーです。100円でした。ほしかったのは点火時期用の確認窓とセンタベアリングです。ベアリングは表側からポンチで叩いて取り外しました。カバーは捨てるのもなんなので、ガレージの壁に飾ってあります。
888エンジンのジェネレータカバーに確認窓とセンタベアリングを取り付けました。
ヘッドのオイルカバーのガスケットを作製します。QCADで図面を書いてCNCで切削します。アクリル板に挟んで4枚同時に作製します。
完成したガスケットをカバーと合わせてみます。良いようです。
ヘッドです。ジゼルで金属部を割ってバルブシールを取り外します。取り外し完了です。
コンパウンドで軽く、すり合せを行いました。