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ケントのECU化
その13
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セヴンのECU化を紹介していきます。


2011年
12月17日
ECUとアンドロイド携帯の通信用のbluetoothアダプタを購入しました。



インジェクタ駆動用FETのブッシュシリコンシートも持って来ました。


bluetoothアダプタはデフォルトでスレーブモードになっているので転送速度を38400bpsにして設定を覚えこませます。アンドロイド携帯側のアプリはこれを入れて通信テストを行っておきます。


ブッシュとシリコンシートを使ってインジェクタ駆動用のFET交換しました。型番はSUP85N15です。


インジェクタ駆動テストです。0Vまでドレイン電圧が落ちています。正常に駆動できています。ただ、逆起電力が基板上の抵抗とコンデンサを組み合わせた回路では吸収できていません


インジェクタと並列にダイオードを入れました。逆起電力が無くなりました


インジェクタのハーネスにダイオード追加しました。


テスト駆動で試走するためインジェクタを仮止めします。電気のみです。燃料は配管しません。写真では写っていませんが、タイラップで固定しました。


ECUにbluetoothアダプタを接続します。ECUにコマンドを送り、デバッグモードにするとデバッグ行が送られてきます。ECU<−>携帯の通信ができました。このアプリはなぜかスクロールしないので初めの部分しか見えません。


12月18日
インジェクタのテスト駆動で午前中に試走しました。インジェクタのテストは良好ですが、ログデータを見ると空燃比が異常な値を示しています。エンジンは快調で以前のログデータではこのような値はなかったので、センサかセンサアンプの異常と思われます。


とりあえず、関係無いと思いますが、先週追加したコレクタタンクスキップします。


午後も試走しました。やはり、コレクタタンクとは無関係で空燃比が異常な値を示しています。


ガレージ内でも簡単に再現できることがわかりました。アイドリング状態から少しアクセル煽ると再現します。ログデータでは空燃比が上限に張り付いていますが、空燃比表示計には25〜35〜40の値が表示されています。少しすると元の値に戻ります。次回、別の車に簡易的に取り付けて調べてみます。



12月24日
先週の続きです。空燃比計の異常を調べます。母親のマーチで調べるため空燃比一式を取り外しました。マフラーに差し込みます。やはりインジェクションの制御は安定しています。キャブのようにふらふらしません。アイドリングで14.14.7〜14.8を表示。回転を上げると13くらいになりますが、非常に安定しています。ガスライターのガスでは9〜10を表示し、その後、20.9へゆっくり戻っていきます。ここまでは正常ですが、外気でもたまに30〜50くらいを表示することもあります。ここは異常と思われます。右図はマフラーに入れた時のマーチの空燃比です。


マフラーの湯気や息でも数値が高くなるようなので、やかんの湯気で実験します。再現性があり、必ず数値が高くなります。33〜41を表示しています。やはりセンサの故障のようです。


空燃比計はひとまず置いておいて、近所を一周しました。吹けがよくないです。点検すると、タイミングギアが緩んでいました。



ガレージで調べます。タイミングギアとカムが緩んでいるのではなく、タイミングギアと取り付けハブが緩んでいました。タイミングギアを一度取り外します。


ネジロック剤を付けて組み付け直しました。


12月25日
タイミングライトでタイミングを調整します。


ノーズコーンを取ったついでに、車検対応でスキップさせていたヘッドライト減光ユニットをつなぎ直しました。タコメータユニットの機能で1500回転以下が一定以上続くとタコメータユニットから信号を出力しヘッドライトをFETでチョッパ減光します。


試走で、熊谷のアストロまで行きました。復活しました。ガレージ用E11金口LED電球などを購入。


ECUのプログラムを新しいものに変えました。空燃比アンプからの信号を受けて専用16x16マップに現在の噴射量に対する増減値を記録し、コンソールのボタンで増減値をシリアル出力する機能です。
現状は空燃比アンプが付いていないので薄くするように使われたインデックスの増減値は52(0.52)が記録されます。使われていないところは100(1.00)です。この増減値を使って新しい噴射マップに更新していけば理想の噴射マップに近づいていくはずです。



12月30日
空燃比センサ/アンプを追加で購入しました。以前の実験で息や湯気をかけると40〜50の表示するのは正解の ようです。大気中では酸素濃度20.9(%)を表示しますが、息をかけると30〜50(AFR)になります。20.9(%)はAFR表示では85(AFR)くらいらいと思われます。なので、表示される数値はリニアではなく、濃い方から7(AFR)〜22(AFR)〜86(AFR)〜20.8(%)〜です。ログのグラフで表示されるのは7〜 22(AFR)までで、それ以上は薄い方へ張り付きます。40〜50(AFR)が表示されても大気よりは濃い(酸素が薄い)ということになります。表示計のXD16ではAFR/%はインジケータLEDの表示が切り替わります。ん〜わかりずらい。いずれにしても以前に集合部に取り付けたセンサでログデータが薄い方に張り付くのは異常です。


アンプ部はそのままで、空燃比センサ部のみ新しいものに交換しました。アイドリングで表示されている空燃比は正常に戻ったようです。


Bluetooth通信のアンドロイド側アプリをアンドロイドの開発環境のサンプルにあるBluetoothChatにしてみました。ECUから送られてくる文字はスクロールするようになりましたが改行がてきとうな所に入るようです。ソースコードがあるので後で見てみます。


12月30日
空燃比センサ部を交換したので、試走してみます。異常なデータは出なくなりました。やはりセンサ部故障だったようです。


2012年
1月1日
燃料噴射ECU制御に向けて準備します。ガレージ内に置きっぱなしだったのでインマニと4連スロットルを掃除しました。


噴射用ポンプ駆動インバータを配線して仮止めしました。ECUからコントロールできるか確認しておきます。


1月2日
空燃比計のマニュアルで推奨しているようにセンサアンプ部のヒータGNDをバッテリの近くに持っていき、電源はアクセサリ信号でONするリレーに接続しました。その後以前には出なかった、燃料種別がガソリンからカスタム設定にいつの間にか変わるという現象が数回出ました。セルモータでクランキングする時のノイズで内部データが書き換わってしまうようです。対策としてスイッチと1000uFのコンデンサをはさみ、手動で電源を入れられるようにしました。エンジンがかかってから空燃比アンプ/センサの電源を入れるようにします。エンジンがかかっていて通電しないとセンサの寿命が短くなるので通電を忘れないようにしないといけません。


1月3日
買い物を兼ねて近所のホームセンタまで試走しました。ログデータも良好です。


噴射ECU化の続きです。インマニキャブレータを外しました。インマニを外す時にクーラントがだいぶ漏れました。


インマニを外した時にガスケットが被れたのでフリーハンドで作り直しました。


4連スロットルのアクセルワイヤ固定位置はステーの軽量穴あけ加工した穴が丁度合いました。


インマニ4連スロットルを仮止めして、アクセルワイヤを通します。スロットルレバーにヒータホースが少し干渉しています。


ファンネルを仮止めして、フィルタを取り付けて位置を確認します。ボンネットの前側に隙間が開きます。ボンネットを加工するのもなんなのでフィルタの向きをうまく固定して対応する予定です。



1月8日
仮止めしていたインマニ、4連スロットルを一度外します。ディストリビュータはインマニと干渉するので、キャップ部外しました。


キャブ用のアクセルワイヤはそのまま取っておき、新しい物(自転車のブレーキワイヤ)に交換しました。


クーラントを交換するために抜きました。後の方ではかなり錆びが混ざっています。


ガスケットにシリコンシール剤を塗ってインマニを再度取り付ました。クーラントを入れると、クーラントが取り出し部から漏れてきました。


インマニを一度取り外して、ベルトサンダ−>230番サンドペーパ−>オイルストーンで面研します。


インマニを再度取り付けます。今度は大丈夫?なようです。燃料デリバリの位置を確認するために、インジェクタを仮止めしました。この週は8日のみの作業でした。



1月14日
いよいよ、燃料系もECUで制御します。コレクタタンクからの低圧戻りガソリンタンクに戻します。


以前にテストで灯油を使っていたので高圧ポンプを駆動してインジェクタに通電し、配管内に残っている灯油をペットボトルに捨て噴射します。その後、ミッション付近からガソリン漏れてきました。結構な量です。エンジンルームやリアのガソリンタンク付近ではなく、継ぎ目の無い鉄配管間で漏れているようです。


センタトンネルを外して漏れている所を確認します。ドライバの先で示した上側から漏れています。鉄配管が開いています。元々この配管はキャニスタの蒸発ガソリンをキャブに戻すためにの配管です。レストア以前から配管されているオリジナルのものです。レストア時にECU化する計画があったのでこの配管を低圧側戻りに使い、新しく追加した銅製の配管をキャニスタ用として追加しました。レストア前から穴が開いていたのかは燃料用として使っていないので今となってはわかりません。


とりあえず、レストア時に追加したキャニスタ用の銅製配管低圧戻りに使います。リアのガソリンタンク側、エンジンルーム側とも配管し直しました。


低圧と高圧ポンプを駆動してガソリン漏れがないか十分に確認します。大丈夫なようです。


1月15日
ガソリン漏れが直ったので、ECU制御エンジンを掛けてみます。アイドリングはしないものの、1700〜1800回転以上で回転を煽っているとエンジンは止まらず回りました。空燃比計は10〜11くらいを示しています。右をクリックすると動画を再生します。動画といっても音のみで画像の動きは無いですが(笑)。


上記ではバタフライ全閉で、アイドリング用空気は下記のバイパス経路を調整して流しています。1回転開けていたのでですが、3回転開けても状態は上記と変わらずアイドリングしませんでした。


バイパス経路を使うのをやめてバタフライを少し開けます。ファンネル側から調整しやすいようにストッパ調整ネジを逆向きに取り付け、右写真のように少しアイドリング用の隙間を開けます。


アイドリング用にバタフライを開けると連動しているスロットル開度センサが4〜6%くらいで開いてしまうので、センサを回す鉄製のタブを削り、代わりに3mmのネジを切りナットでネジを固定して調整範囲をずらします。


再度エンジン掛けます。上記のバタフライの隙間では2000rpm以上になり、再度隙間を細くして1000pm付近で調整できました。 空燃比計は1700rpmの時と変わらす10〜11くらいを示しています。左写真をクリックすると動画を再生します。右は1000rpm付近でアイドリングからスロットルを細かく煽っている時のログです。


コンソールのボリュームを回すと空燃比調整できることを確認しました。ただし、13くらいまでは安定していますが、15〜16くらいに薄くしようとしても安定して回らずストールします。


以下、空燃比計に付属のログソフトで解析できる情報です。右は空燃比統計情報、右は回転数とスロットル開度の対する空燃比平均値チャートです。その他、偏差値、出現回数、最大、最小値が表示できます。





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