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セヴンの全バラ・レストア
その31
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セヴンのレストアを紹介していきます。
2008年
3月15日
センタトンネルの型のハロン消火器が入る穴を一度石こう
で埋めました。ちょっと段が付いています。
石こうとポリエステル樹脂の離型を確認しておきます。左から石こう直接、離
型ワックス、PVAです。直接は完全に固着しています。ワックスとPVAは簡単に剥がれました。ただPVAは石こうに完全に付いているようです。今回ちゃんと雌型が取れれば雄型は1回しか使わないので問題ないと思います。
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母屋からリアフェンダを持ってきました。ロングアーム部の逃げ穴加工をします。まず助手席側から。フェンダを仮止めして、アームの位置に印を付けます。
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ディスクグラインダで余分な部分を削ったあと、再度仮止めしてアームを取り付けて確認し
ます。
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ストーンガードを仮止めします。固定に使うネジは大分前にオーク
ションで購入した4mmの6角穴付きいじり止め付きステンレスのボタンネジです。
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ストーンガードにも逃げ穴加工をします。右は裏側からの写真です。内側には黄色の塗装
も少し飛んでいて目立つのでので、アルミパネル部も含めてシャーシブラックの
缶スプレーで塗装する予定です。
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オークションで購入したマイル表示のクロノメトリックのスピードメータです。ガレージに
持って来ました。以前に買ったキロ表示と比べてみます。スミスのロゴマークや針の形状が違います。またケースも塗装が無く丸いマークも入っていません。トリップのリセットノブと内部照明のホルダも欠品です。速度の指示を確認するために電ドルで回してみると新しく買った方は95MPHと
表示されました。キロの方は192KMHで1.6倍すると一致します。しかし、新しく買った方は針が戻らない時があり、いまいち不調なことが分かりました。まあ、値段が安く、針が曲がっていたり、0がずれていたりしたので、まあこんなものでしょう。
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3月16日
ということで調子の悪いマイル表示と調子のいいキロ表示のクロノを分解してどこが悪いのか比べてみました。原因はどうも入力側から4番目の歯車と同軸になっているタイミングを決めるカムの間のクラッチ?が緩いようでカムを押す力に負けて滑ってい
ます。正常な方と比べると明らかに緩いです。上手く分解できれば何か直りそうな感じです。クロノの動作原理はここに参考になるペー
ジがあります。スミスではなくイエーガ(フランス)です。やはりこのクラッチは”SLIPPING CLUCH”となっていました。クラッチは2枚のプラスチック板と円錐形のスプリングから出来ていると書いてあります。このページはクロノの歴史や動作原理が書いてあって面白いです。初めは一次世界大戦のフランスの戦闘機用に作られたようです。元ページはMGTGのページです。
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これは外したついでに寸法を真似して作ったトリップメータのリセッ
トノブです。10mmの真鍮棒から作りました。横目のローレットは手持が1つしかなくの目が広く合ってません。
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運転席側のリアフェンダもロングアームの逃げ穴加工をします。逆側と同じ手順で加工しました。次回はストップ、ウインカを取り付ける穴を加工する予定です。
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3月17日
調子の悪いマイル表示のクロノを会社に持って来て分解しました。左がクロノメトリックのムーブメントを単体にして上側ブレートを取ったところです。右
は4番目のギアと脱進器、カムシャフトが外れたところです。中央のスプリングがギアと脱進器の間
に入っていて摩擦してクラッチになっています。C型のはベークライトの止めリングです。調整はスプリングを少し広げて強くしました。逆にリセットのカムのリーフスプリングの方は少し弱くし
ました。参考ページの2枚のプラスチックの板というのはありませんでした。
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組み付ける前に電ドルで回して単体でテストします。どこを指示していても低速にす
るとリセットし0に戻るようになりました。直ったみたいです。
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3月18日
組み付けて速度指示の確認をします。電ドルの回転数を適当に調整してMPHの方で61くらい。直した方は大体40になっています。61/1.6=38
なので大体合っています。直りました。
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3月20日
オークションで購入した3mm厚のステンレス板です。保
護シートを剥がすとポリッシュ仕上げになっていて、鏡のように反射してます。セミオートマが故障した時用の緊
急シフトゲート用です。
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リアフェンダの本締めです。一度、内張りのブラインドリベットを外
して本締めしました。
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左右ともリアフェンダの取り付けが完了しました。ガレージが狭く感じます。
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トランクの敷板のストッパです。敷板を補強に使ったアルミチャネルと4mmの長ネジ
です。
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前側の敷板2枚はストッパの上に乗せて、固定できるようになりました。
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3月21日
1日有給を取って4連休にしました(笑)。後側の敷板もアルミチャンネル補強します。横方向から。
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クロノメトリックのスピードメータの増速BOXの
作製を開始します。単純にギア2個で増速させると回転方向が逆になってしまい、アイドルギアを追加する必要があります。これも何か面倒なので、回転入力と
出力を同じ方向に配置することで回転方向が逆になりアイドルギアが要らなくなります。下図のような増速BOXを作り車体の先端部分に置くとこでケーブルも直
線になりケーブルにも余計な力がかかりなくなります。
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英旧車のパーツを扱う店でクロノメトリック用のケーブルが
通販で購入できます。ケーブル長を測ります。ミッションの後側をフレームに仮り止めして取り出しギアとケーブルを接続します。取り付けたケーブルをそのまま車体の直線的に先端に伸ばします。丁度ステ
アリングラックの上まできました。ここに増速BOXを取り付けて、クロノメトリック用のケーブルを180度反転させてスピードメータまで接続します。
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長さは140cm必要です。問題はケーブルのメータ側でない方の形状で
す。クロノのケーブルはスピードメータとタコメータがありケーブルの出力側の形状が違うと思われます。長さもスピードメータの方が種類もたくさんあります。固定用のフランジネジがミリネジ(メトリック)でケーブルの先端が加工しやすいことが重要です。
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敷板の続きです。縦方向も補強して左右の接続用のプレートも作製しました。
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3月22日
敷板用のスペーサ用の杉材をホームセンタで購入しました。後側の敷板用です。
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スペーサの杉材をコーススレッドで固定しました。杉材は丁度タンクの端に乗り
板の厚み分だけ敷板が高くなります。タンクを固定するバンドやキャニスタに繋がるホースなどの逃げを作ってあります。
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クロノ用増速BOXの作製します。ノーマルのVDOスピードメータのケーブ
ル接続用の取り付けフランジ用のネジを作ります。ネジはΦ18mmでピッチは1.5です。これはO2センサと同じ寸法です。偶然です(笑)。旋盤のネジ切りギアも1.5mmになっているので丁度良かったです。30mmのアルミ棒にネジ切りをしてノーマルのスピードメータが固定されるか確認しておきます。ちょっとネジ部が長過ぎました。
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3月23日
敷板の続きです。ホームセンタで4mmの埋め込みナットを購入してきました。杉材の部分に埋め込んで、前後の敷板の固定用にします。
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増速BOXの続きです。8mmでセンタに穴を開けます。長かったネジ部も短くして、突っ切ります。
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固定用に2箇所穴開けをしてVDO用のフランジネジが完成しました。
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スピードメータのシャフトの角穴加工の実験です。取りあえずクロノのサイズの3mm角を作って
みます。シャフトは真鍮で作る予定です。5mmの鉄のネジをディスクグラインダで3mm角に削ってプレス用のコアを作製します。10mmの真鍮棒のセンタ
に4mmの穴を開けまわりを潰せそうな厚みまで削ります。その後、いらなくなったバイトに挟んで万力で2方向を
潰します。
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同じくバイトに潰した厚み分の幅に凹加工をして、同じ幅の鉄を挟んで、90違う2方向を再度潰します。そこそこ角型に潰れました。上手く行きそうです。
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下は万力でプレスする方法の前に試した角のみです。角型のヤスリの先端を加工して、3mmの穴開け後に隅を削って角型に加工する方法ですが、止め穴なので上手く削れ
ませんでした。クロノの方は3mm角ですが、VDOの方は約2.6mmなのでもっと細くする必要があり、余計難しいです。
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3月29日
オークションで購入したクロノメトリックのタコメータです。1/4の反時計回りです。動作は電ドルで回してみましたが、良好でした。このメータを付けるのはセヴンじゃ無いです。載せる所が無いのでここに載せておきます。
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リアフェンダにストップ、ウインカの取り付け穴をエアリュータで開けました。右は仮止めしたところです。セブンMLのステッカは貼った時は綺麗だったのですが、紫外線で赤が抜けて来ています(笑)。
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ベースを取り付ける3mmの穴を開けてステンレスキャップとステン
レスのナイロンナットで固定しました。右は左右とも取り付けが完成したところ。電線はベース部から付け直してありますが、未接続です。
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新しく作った方の内装トリムです。サンドペーパを掛けました。まだ、ちょっと修正必
要で
す。
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先週作り始めたクロノのスピードメータ用の増速ギアBOXの続きです。qcadで図面を入力してベアリングホルダを作製します。初めにシャフトの貫通穴のあるケーブルが接続される方のホルダです。材料は5mm厚のアルミ板です。右は穴加工が終了したところ。四隅に3.3mmの穴をドリル加工して、Φ13mmのベアリングの固定穴を加工します。シャフト用の貫通穴は7mmです。
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3月29日
クロノのタコメータ少し分解してみました。スピードメータと異なり文字盤が
ネジ止めではなく、ベゼルと共締めです。なので、照明はありません。位置は切り欠
きで固定されます。ケースの裏側には丸いマークがありますが、これはデートコードのようです。ポ
ンチが打ってあります。12等分されているので、多分年月を表しているようです。
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ベゼルもキズが多く、痛んでいます。
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もう片側のベアリングホルダを作製です。こちらはシャフトの貫通穴はありませ
ん。入力図面がいまいちで中央に島が残りました(笑)。ラジ
オペンチで島を折り、リュータで少し面取りを行ないベアリングを圧入しました。
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ベアリングの内径は6mmなので、6mmのドリルを挿してギアのバックラッシュを確認しておきます。丁度良いようです。VDO側のシャフトを8mmの
真鍮棒から作りました。VDO用のフランジも固定しました。
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VDO用のシャフトに3.3mmの穴を開け、ケーブルの角加工を行ないます。先週行なった予備実験と同様です。初めに2.6mm角に加工した3mmのネジをコアに
して2方を万力に挟んで潰します。その後、約4.5mmの凹加工をしたバイトに潰したシャフトを入れて残りの2方を潰します。ちょっと潰し過ぎでVDOのメータケーブルが入らなくなりました(笑)。来週ヤスリで仕上げ予定です。
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下はセンタコンソールの型です。ハロン消火器の窪みを作り始めたのです
が雨が降ってきて途中で中止しました。
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