削り出しカーボン11/29号
その14:燃調が濃い件の調査
2023年
6月27日
新兵器登場です。といっても15年以上前にケントのECU化で使ったイノベートのLC−1ワイドバンド空燃比計です。バーキンから一旦外しました。今はLCー2になってLC−1は廃版みたいです。
LC−1の表示動画を撮りました。2000rpmの時に10〜12を行ったり来たりしています。回転を上げると薄くな
ります。因みに14.7が理想なので濃い状態です。オリジナルのO2センサを外して、そこにA/Fセンサを付け、O2センサのシミュレーション出力をO2センサの入力に接続しています。現状ではO2センサ入力は無視されているみたいなので、接続しても効果は無いかもしれません。因みに外気温に割り込む、サ
ブコンを付けて調整してもA/F値は変わりませんでした。代わりにエンジン温センサにサブコンを付けると、エンジン回転が変化することが分かりました。ただ、A/F値に変化は見られず、進角が変化しているのではと思われます。クリックすると約5Mバイトの動画をダウンロードします。
6月28日
オイルクーラステーの続きです。オリジナルに似せて加工します。
鉄製のオリジナルが110g、カーボン製が約40gです。
強力エポキシ接着剤で接着します。スペーサも鉄製だったので、アルミで作り直しました。
接着剤は硬化していませんが、取り付け完了しました。右側はかなりエキパイに近いです。
6月29日
インジェクタの単体テストをしていなかったので、15年以上前に作ったインジェクタテスト基板を探して、ガレージで見つかりました。トラ技の付録のMAX2のCPLDにロジックを入れて、FETを付けただけです。テストするには車体からインジェクタを外さないといけないです。
下は当時のテスト風景です。インジェクタをパルス駆動して、メスシリンダにガソリンが何cc溜まるかをチェックします。複数のインジェクタの動的なばらつきを調べます。インジェクの吐出量はパルス駆動でなく、1分間開いて何cc溜まるかチェックします。当時はポンプ、フィルタ、レギュレータ、インジェクタホルダ、燃圧計は全部単体でした。今回はテージのタンク、ハイパーモタードのスロットルボディ、燃圧計だけで良さそうです。ガソリンより灯油の方が安全です。
テージのインジェクタはウェーバのIWP043(茶)吐出量329ccです。ドカではモンスタ696、SS800で使われているようです。正規品は1万5千円位しますが、互換品は6000円位で買えるようです。
ハイパーモタードは同じウェーバのIWP162(白)吐出量377ccで残念ながら別物でした。
ホースは足らないので購入しておきました。
7月1日
ホースが到着しました。下は同時に購入したクイックカプラです。これはボタンが付いていて外しやすくなっています。テストは室外で行うので、この日は天気が悪くて持ち越しです。
7月2日
天気が良くなりました。ガレージ軒下でインジェクタテストを行う予定でしが、燃圧が0.4Mpaと高いです。0.3Mpaの必要があります。三鷹のショップで燃圧確認した時に0.3Mpaでしたが、イグニッションキーをONにした後、ポンプが停止した保持圧力を測っていた可能性があります。
タンクのガソリンを抜いて、ポンプユニットを外しました。固定ネジを6個を外すと、直ぐにユニットが外れます。底にはかなりゴミが溜まってました。
早速、ポンプユニットを分解しました。ユニット内のイヤークリップは切ってしまったので後で購入しておく必要があります。ポンプはプラスチックのホルダにはまっているのですが、固定バンドが無く、ゆるゆるでした。以前に分解されていたのかもしれません。またクイックカプラはドカとは違い、ポンプユニットにエルボが圧入されているタイプで、これはプラスチック製なので、壊れないように注意する必要があります。壊してしまう人が多いようです。
アプリリアフォーラムでエルボは取り外せない機構になっていいることが分かりました。入れる方向に一方通行です。予備部品があれば、壊して取り外して交換することはできそうです。
ドカの接続方法はホース側にエルボのクイックカプラが付いて、ポンプユニット側に部品はありません。こちらの方が部品が少なくて良いです。
7月3日
ヤフオクでハイパーモタードの燃料ポンプを落札しました。走行距離5000kmです。
7月6日
アマゾンで購入のイヤークリップのセットが到着しました。カシメ用プライヤ付属です。
7月7日
ヤフオクのハイパーモタードの燃料ポンプユニットも到着です。ホルダとポンプはイヤークリップでガッチリ固定されいました。
早速、テージのタンクに取り付けて燃圧を確認します。配管は以前に購入したハイパーモタードのスロットルボディに付いていた物を使います。燃圧は0.3Mpaで正常です。
ハイパーモタードの燃料ポンプユニットからポンプとレギュレータを取り外しました。
ポンプのホルダにはガソリン残量警告用のセンサが付いています。これは車種によって高さが違います。左がテージ、右がハイパーモタード用です。
ポンプとレギュレータを交換したポンプユニットをテージのタンクに取り付けました。
ハイパーモタードのスロットルボディと燃圧計を配管して燃圧を確認します。0.3Mpaで正常です。
インジェクタテストを行います。スロットルボディからガラス瓶にパルス駆動で噴射します。クリックすると約2.9Mバイトの動画をダウンロードします。
インジェクタを交換しながら噴射量を測ります。初めにテージのパルス駆動です。左は垂直側で約215cc、右が水平側で約225ccです。若干違いが出ました。
続いてハイパーモタードのパルス駆動です。垂直側で約215ccです。
続いてテージのスタティック駆動です。ストップウォッチで1分間開きました。左は垂直側で約295cc、右が水平側で約295ccです。
ハイパーモタードのスタティック駆動です。左は垂直側で約295cc、右が水平側で約295ccです。ハイパーモタードのIWP162の吐出量377ccで、テージのIWP043の吐出量329ccのより多いはずですが、ここでは違いはありませんでした。不思議です。
7月8日
テージのエキパイには垂直、水平側ともO2センサとは別にA/F計が付けられるように、M10のP1.0のネジが切ってあります。A/F計を付けられるようにアダプタを作製します。
モノタロウでM10のP1.0の細目ステンレス6角ボルトとM18のP1.5の細目ステンレスナットを購入しました。細目はホームセンタやアマゾンなどでは種類が少なく、見つかりませんでした。
6角ボルトには6mmのセンタ穴を開け、ナットは二面幅を27mmから22mmに小さくしました。中央はエア配管用のステンレス継ぎ手です。
3つの部品をTIG溶接してアダプタ完成しました。上は10mmの銅ワッシャです。
早速、垂直側に取り付けてみました。残念ながら寸法が少し長くてリアシートと干渉します。常時使用しないので問題ないです。水平側はオイルクーラと干渉するので、アングルにする必要があります。
O2センサを接続しない時にECU側の信号線に約0.45Vの電圧が出ていることが分かりました。47KΩの抵抗でプルダウンすると約0.24Vに落ちます。これが本来の回路なのか不明ですが、ケーブルが断線した時に燃調が常時良好になるので、制御されなくなると思います。ネットではプルダウンのある回路が見つかりますが、この場合はケーブルが断線するとリッチになるように制御さます。
Ltspiceで回路を推定して、シミュレーションしてみます。ECU側で470K/47Kでプルアップ/プルダウンしていると近い値になります。センサの出力抵抗が10Kと仮定して、左は良好な時、右は燃調が濃い時です。
7月9日
ハイパーモタードのIWP162の噴射量が仕様と違っている件を調べました。初めにメーカ名ですが、マニエッティ・マレリとウェーバは同じ会社です。マニエッティ・マレリがウェーバを吸収合併しました。そして、以下のIWP043とIWP162が互換である記述が複数見つかります。
また、噴射量については以下のデータが見つかりました。0.3Mpa時に329cc、0.4Mpa時に377ccです。
以前見つけた仕様書の0.3Mpa時377ccは0.4Mpa時の誤植の可能性があります。これが誤植なら辻褄が合います。
7月16日
連日猛暑日が続いています。日中はガレージでは作業がほどんどできません。燃調が濃いと触媒が傷みそうなので、ZARDサイレンサに付け替えました。少しやかましいので付属していたインナサイレンサ用の部品?にプレートを溶接してバッフルを作製します。型紙から3mmのステンレス板をディスクグラインダで切り出しました。暑くて作業がはかどりません。特に溶接は気が重いです。
7月20日
アリエクスプレスで溶接面を新調しました。以前に比べて遮光エリアが広くなって、見やすくなりました。
インナサイレンサにバッフルを溶接しました。
バッフルを取付ました。バッフルの穴は小さめにしてあるので、大きくする方向へは調整できます。