<第10回目:’03年4月1日>

しばらく更新していませんでしたが、今回は前回紹介した、
工程を全てFreeBSD上で行ないます。autotraceという
プログラムでビットマップからベクタへ変換します。
出力フォーマットもxfigに対応しています。
 
 


曲線の多い、大きさの丁度良い物を探していましたが、
パスタのスケールがありました。このコピーを作ることにしま す。







紙の上からボールペンで外形と内側の円をなぞります。
 
 




上記の紙をデジカメで(2値GIFモード)で撮影し、xvで読みこみます。







細かいノイズを取り除き、必要ない部分は切り取ります。
 
 





autotraceは複数のファイル形式をサポートしていますが、
ここではBMP形式でセーブします。







autotraceでBMPをxfigファイル(.fig)に変換します。
オプションのスイッチとして-centerlineを指定します。
これを指定しないと、細い線でも2重に作られてしまい
ます。
 
 



xfigに読み込みます。大きさは小さいですが、正常に変換できています。
しかし、変換された図形を調べてみると曲線の部分はXスプライン
使用されてます。このXスプラインはHPGLのプリンタドライバを改造した
データ変換プログラム(zcam)では変換できないので、 xfig上でスプランの種類を
変更するコマンドを使用してポリラインに変更しておきます。







図形をグループ化して目的の大きさまで拡大します。全体的に
きれいな形になるように必要に応じて図形を調整します。中央 の
3つの円はxfig上で通常の円に入れ直しました。切削する 線は
太さを3mmにして、実際に切削に使用するエンドミルと合わ せて
おきます。  
 
 




データ変換プログラムfig2dev(zcam)を使用してxfigのデータ を
フライス制御データに変換します。上の写真はチャックにボー ルペンを
付けて変換データを確認したところです。 








以前に使っていたテキストベースのmotestに代わり
GUIのフライス制御プログラムxmodrvを作りました。
まだ、プロトタイプ版です。ツールキットはXView
使いました。以前に作ったxmidplayを 改造して作っ
ています。
 
 



変換データで5mmのアクリルを切削している
ところです。






次に文字を彫刻してみます。上記は傾斜させた
丸ゴシックで書いたロゴです。
 
 




ロゴ以外にもURLや数字などをautotraceで変換します。
文字を変換する場合にも中心線のみ抽出するので、-centerlineを指定します。








外形に合わせて、ロゴと数字を配置します。
緑の線は補助線として認識されデータとしては
変換されません。
 
 




外形の切削後、上のデータでロゴとURLを彫刻しました。
切削断面を研磨、面取りを行い、完成しました。








文字の彫刻に使った刃のクローズアップ写真です。
刃先が三角形で、切り込み量で文字の太さを調整
できます。元はプリント基板に溝を入れるための
刃です。
 
 

次回はフライス制御用のxmodrvを紹介する予定です。