削り出しカーボン11/29号
その10:分割ベルトカバー作製
マスタシリンダ購入、アルミプーリ購入
クラッチの乾式化、ユーザ車検
2023年
3月27日
ヤフオクでブレンボのマスタシリンダが落札できました。CRGのカーボンレバーがそのまま取り付けできるか未確認です。オリジナルのマスタシリンダはグリメカ製と思われます。
垂直側のベルトカバーにポリカーボネートのステーを5個取り付けました。
クリアカバーを成型して取り付けました。垂直側は厚みは約11mmで薄いです。プーリとフラグキャップは穴が開いているだけです。
垂直側のベルトカバーを仮止めしてみました。垂直側はタンクをずらせばクリアカバーを付けたまま、固定できます。水平と垂直カバーの接続部に少し隙間があるので、これを埋める2mm厚のポリカーボネート板を追加します。
3月28日
隙間を埋めるために型紙を作って、ポリカーボネート板を成型して、セメダインのスーパーXで接着しました。
接着剤が硬化したので、垂直側ベルトカバーを取り付けました。完成です。
ebayにアルミのベルトプーリが出ているので購入しました。ハブとチタンの固定ボルト付です。
昔、851用に購入した手持ちのベルトプーリ用のSSTです。フレームに載せたままだとプーリが奥まっているので回り止めが嵌らないです。オフセットするように改造する必要あります。
3月30日
ヤフオクで購入のブレンボのマスタシリンダが到着しました。早速、レバーを外してCRGのカーボンレバーが取り付けられるか確認します。
テージのマスタシリンダはグリメカのセミラジアルで、1198SPで使っていたCRGのカーボンレバーをそのまま使ってます。セミラジアルなので、ハンドルに対して直角でなく、外側に角度が付いています。
CRGのカーボンレバーレバーそのままではラジアルマスタには取り付け出来ないことが分かりました。ラジアルのビボット部とCRGのカーボンレバーを接続する部品を作製する必要があります。上がブレンボのハンドル。下がCRGのビボット部です。赤丸の位置にピン穴が加工できればよかったのですが、運悪く、軽量の肉抜き加工がしてあります。青丸がオリジナルのピン穴です。
CRGは部品数が多いです。上がCRG、下がブレンボです。ブレンボのマスタシリンダの取り付けは車検、ホイール交換後に行います。
3月31日
CRGのレバーはグリスが硬くなっているので、分解してシリコングリスを塗って組み立てました。
4月1日
オイルフィルタを交換して、オイルを入れました。
4月2日
プーリと干渉するクリアカバーはただ穴が開いているだけですが、いまいちなので、5mm厚のクリアのポリカーボネートからキャップを作製します。フライス盤で上側を加工します。黄色は旋盤で加工する逃げです。
フライス加工が終わった所です。Vカットミルを使って45度で加工します。周りの不要部分は薄い部分で繋がっているだけでなので、直ぐ外せます。その後、旋盤で逃げを加工します。
旋盤で切削した逃げ部は艶が無いので、600番、1000番のサンドペーパで研磨した後、コンパウンドで磨くと透明度が上がります。垂直側は完成しました。
油圧スイッチを本締めした後、油温センサの延長ケーブルを作製しました。
4月4日
水平側のプーリカバーを作製します。
旋盤で逃げ加工をします。
水平側のカバーの取り付け完了しました。
ebayで購入のKBikeのアルミベルトプーリが到着しました。チタンのボルトが付いているのは別の物でした。ハブのみ付属です。
4月5日
ダイソー売っている断熱ステンレスマグカップにサンドブラストでロゴを入れます。ダイソーでは高めの500円です。ステカでマスクを作製しました。
マグカップにマスクを貼って、その他も厳重に保護します。アストロのサンドブラストガンで黒塗装を落とします。焼き付け塗装が厚めで、なかなかステンレスの地が出ないです。
マスクを剥がして、完成しました。
サイレンサを車検仕様にして、乾式化後のエンジン始動を行います。
動画を撮影しました。クリックすると約7.7Mバイトの動画をダウンロードします。途中、1速に入れてクラッチの動作確認を行いました。
どっとオイルが漏れてくるような事は無く、安心しました。
ただ、クラッチバスケットのリングが外側にズレてきました。これは1198SPから外したものですが、この不具合で交換した事を思い出しました(笑)。元々1198SPに付いていたもので、なぜかストッパの凸部が削れています。右の位置が本来の位置です。1198SPのページのここです。
4月6日
クラッチバスケットは色々と加工してあるので、ストッパを追加してリングのズレ対策をして、このまま使います。クラッチバスケット取り外して、各部オイルの漏れを確認します。良いようです。
インデックス盤に付けて2.5mmの穴を12個開けます。その後、3mmのタップでネジ切りしました。
3mmのキャップボルトを固定してストッパにします。クリアランスを確認してクラッチバスケット固定しました。
スペシャルナットも規定トルクで締め直しました。
4月7日
5分ほどエンジンかけて、ストッパのきき確認しました。良いようです
車検用に3色反射板をリアフェンダから取り外しましたが、超強力両面テープを使ったため、剥がすときに壊れました。ebayで売っているので、購入しておきました。次は両面テープじゃなくネジ止めにします。
4月9日
ZARDのサイレンサに付属のステーはステンレス製で重そうなので、車検対応で外れているうちに、軽量穴開け加工します。とりあえず、角穴3ヶ所は手動で穴開け完了しました。
斜めの部分は菱型で手動ではできないので、図面を作ってCNCフライスで加工します。
4月10日
役所で仮ナンバを借りて、テスタ屋さんに行きました。LED化したヘッドライトは合格、排ガスのHCが2600ppm位でオバーしています。
4月11日
排ガスはアイドリングが低いと高くなるので、アイドリングを調整可能にしてテスタ屋さんに向かいましたが、途中でクラッチ部からオイルが漏れてきました(泣)。ガレージから約3kmくらいの所です。
押して帰るのは無理そうなので、保険特約のレッカを呼んでガレージに戻りました。
クラッチプッシュロッドの13mmー>12mmの変換スリーブのオイルシールが抜けていました。
下は変換スリーブの図面です。A5056アルミ製なので、温度が高くなるとスリーブは太くなってクラッチシャフトに密着しますが、穴径は大きくなるのでオイルシールは緩くなります。851などでは少し奥まった所についているのですが、今回は面一で、寸法も緩めでした。
変換スリーブは圧入してあるので、そのままでは抜けません。10mmのアルミ板で抜きジグを作製します。フライス板で17mmの穴加工と押しネジ用のセンタポンチを加工します。6mmのタップでネジ切り後、コンタで外形を加工します。
スリッパクラッチに付属していたナットを奥に付けて、押しネジを送って変換スリーブを引き抜きます。無事、抜けました。
プッシュロッドのオイルシールは12x8x3という小さな物なので、スリーブの内径をきつめに作っても抜けそうで不安です。そこで、先端にカバーを付けることにしました。変換スリーブに段加工を行い、カバーは新しく作製しました。カバーは2mmの止めネジで固定します。止めネジはアマゾンに発注しておきました。
4月13日
止めネジ(セットスクリュー)のセットが到着しました。早速、変換スリーブのカバーを固定しました。
クラッチシャフトのOリングに傷が付くことがあり、調べたところシャフトに小穴が開いていて、これをOリングが通過するときに噛んで傷が付くようです。この穴は中央のプッシュロッドの穴と繋がっています。オイル通し穴です。
内側にOリングを入れてスペーサを移動させる時にエッジが立っている穴でOリングが削れていると思われます。スペーサのOリングは穴より奥になり、穴は外の世界なので、Oリングに傷が付いていなくても少しづつオイルが漏れてくると思われます。対策としてはOリングの位置を穴とスプラインの中央に移動することです。
穴の位置を確認するために、クラッチカバーを外しました。3.4mmほどOリングの位置を外側に移動すれば良いようです。
スリッパクラッチに付属していた使わないスペーサを削って、3.4mm厚のスペーサを作製しました。長くなった分、Oリングが入る元の851のスペーサは削る必要あります。
旋盤でOリングが入る851のスペーサを3.4mm削りました。
左が新しく入れる分割スペーサです。右はモンスタのクラッチギアに付いていたオリジナルのスペーサです。
クラッチギアを入れて、接合面にシリコンシールを塗ります。
クラッチカバーを閉じて、分割スペーサを入れました。
続いて、カバーを追加したプッシュロッド13mmー>12mm変換スリーブを入れて、クラッチを組付けました。