ジャンクで目指す
走査型電子顕微鏡のページ

その9:真空環境の整備


2015年
3月14日
秋月で購入した熱電対を半分に切って延長しました。油拡散ポンプの温度モニタ用です。



100円ショップのキッチンタイマー3個追加。粗引き用、本引き用、油拡散ポンプのクールダウン用などで使います。


先週の続きです。テストジグにイオンゲージのみ接続して1時間15分ほど本引きしました。2x10−5(Torr)、約2x10−3(Pa)になりました。測定値がどのくらい正確か不明ですが〜もし、本当なら、まあまあです。


Ebayで購入のNPT1/8継手DV−6Mです。レトロな接続ケーブル付ですが今回は使いません。


こちらはオークションで購入の日置の高圧プローブです。直流30KV−>30V(1000:1)です。先端はバナナチップが半田付けされてました。


熱電対真空ゲージが2個揃ったのでテストしてみます。ガイスラー管を外してゴムホースにゲージを刺しただけです。まず、NPT継手の方。0.05(Torr)、パスカルだと5(Pa)です。旧Varianの物より10倍高い値Varianは0.5(Pa)を振り切っていました)です。


続いて、NW25継手の方。上記より、二目盛くらい低い値です。本来は同じ値になるはずです。


早速、NPT継手の方は以前のものと入れ替えました。


オークションで購入の高圧分割抵抗です。1GΩと1MΩ。1000:1の分圧ができます。上記の日置の高圧プローブと同じものが作れるはずです。


3月15日
ステンレスで再作したゲージポートはフランジ側の穴径が15mmのままだったので約22mmまで広げました。


ゲージポートをベルジャーベースに取り付けてベルジャー内を油拡散ポンプで本引きしてみます。真空計もVarianはかたづけて、新しいGranvillePhillipsだけにしました。ベルジャーのシールは瞬間接着剤で貼ったシリコンゴムですが、真空計の値を信じるなら一応、ー3乗オーダまで使えているようです。


約1時間の本引きで4x10−5(Torr)になりました。パスカルだと約4x10−3(Pa)です。


オークションで購入した高圧トランスです。加速電圧発生の実験に色々な電圧の出るものを選びました。


NW25継手の熱電対真空ゲージをベルジャーベースに取り付けます。CNCでOリング用の段加工を行い。その後、センタ穴を開けて、周囲に固定用のネジを立てました。


以前に作っておいたNW25継手用の固定金具熱電対真空ゲージを取り付けました。


漏れテストも兼ねて、ベルジャー内を粗引きします。テスト時と同じでNW25の方が2目盛くらい低いです。次回、原因を調べてみます。



3月21日
秋月の1KV耐圧のダイオードとオークションで購入した450Vの電解コンデンサです。


コッククロフト・ウォルトン回路でAC100Vを8倍に昇圧してみます。負荷はテスタのみですが、1190Vになりました。この前購入した、日置の高圧テスタを使って測ってみます。元のAC100が約105Vなので105*1.41*8=1184Vなので大体合ってます。実際には5〜7KVの加速電圧を作る必要があります。段数が増えるにしたがってコンデンサの漏れ電流などの影響で単純な倍率にならなくなってきます。


2つの熱電対真空計が2目盛ほどずれている件です。DVー6xは0気圧の時に10mVの電圧が発生します。基準電圧発生器で10mVを左側の真空計に入れてみます。本来は0気圧になるはずですが、なっていません。


とりあえず、左側を右側にフロントパネルのゼロ調整ポッドを使って合わせました。


ベルジャー内の圧力は熱電対真空計イオンゲージで同時に測れます。双方がかなりずれてます(笑)。イオンゲージはー3乗台で熱電対の方は0乗台。本来、熱電対真空計の方は殆どにならなければいけません。上記の10mV0気圧になっていないのと関係してそうです。



3月28日
真空計の取説に熱電対真空計のゼロ調整方法が書いてありました。1x10ー4(Torr)、パスカルだと1x10ー2(Pa)以下の真空環境があればこれを熱電対真空計として調整できます。一応、油拡散ポンプでー3乗(Pa)(写真左)台が出ているので、これで調整します。油拡散ポンプでベルジャー内を本引きした後、フロントパネルのゼロ調整ポッドメータに合わせます(写真右)。その後、大気圧に開放してメータが大気圧を指示することを確認します。大気圧がずれている場合は基板上にあるF.S(フルスケール)ポッドで調整します。今回は必要ありませんでした。


ガイスラー管の電源はパイロットランプがないので、切り忘れることがあります。ネオンランプを追加しておきました。


実験用の電子銃を取り付ける準備です。電子銃はオシロのCRTを分解したものを取り付け、蛍光面まで電子が飛ぶか確認します。ベルジャーベースにステーホルダーのラフ図を置いて位置を確認します。


オシロのCRTは偏向しないで、直線の電子ビームを出すだけでも、最低6本の配線が必要です。フィラメント点灯実験で使ったフィードスルー代用プラグが1本あるので、5本追加します。位置を決めて9mmのドリルでで下穴を開け、細目タップでネジを切ります。プラグが6本の取り付け完了しました。


粗引きで漏れが無いか確認します。大きな漏れはないようです。次回、本引きしてみます。


粗引きでは2つの熱電対真空計の圧力は同じになります、左側(粗引き用)を上記でゼロ調整した右側合わせました。