ジャンクで目指す
走査型電子顕微鏡のページ

その12:予備実験と装置の製作


2015年
5月30日
実験用オシロが壊れましたので代替えを購入しました。型番が少し違います。前のはCS−1562A。今回は’A’無しです。オークションで1000円でした。トレースローテーションが無いだけで、ほとんど同じみたいです。単体テストしました。ガリってますが正常です。


単体テスト後、ベルジャーベースまでケーブルを伸ばしてテストします。正常です。


5月31
昨日からの続きです。CRTにを開け、大気圧解放してベルジャー内にセットします。


油拡散ポンプで本引きします。周囲が明るいので、布でベルジャーを覆います。


比較的、明るいスポット出ましたベルジャーCRTのガラス越しなので写真が撮りにくいですが〜以前より大幅に明るいです。以前との違いは蛍光面とCRTの内側にコーティングしてあるシールドでしょうか?次回このCRTを分解して再実験してみます。この真空装置はメインバルブアンクルバルブで油拡散ポンプを稼働させなながらベルジャーを開放できます。実際に使ってわかりましたが、ベルジャー内が10Pa以上になると油拡散ポンプの加熱が止まる保護回路が少し問題です。油拡散ポンプを稼働して、ベルジャーを外すと保護回路により、ヒータがOFFになります。ヒータなので急には温度が下りませんが、圧力が下がるまで少しづづヒータの温度は下がっていきます。冬だと今より大分早く下がりそうです。保護回路をスキップできるスイッチを追加した方が良さそうです。また、自作のリークバルブもほんの少しリークするか、大量にリークするかのどちらかで、操作性が悪いです。以前に粗びき用の自動リークに使った電磁バルブを使って作り直す予定です。



6月6

先週の続きです。CRTを分解しましたが、旋盤に挟んで、ガラス切りで外周にキズを付けようとしたところ、割れました(泣)。そのまま、ガラスを取ってステーに固定します。蛍光面も小さく割って置きました。


ベルジャー内を本引きしてオシロの電源を投入するも、スポット発光せず、またオシロ側が壊れたようです(泣)。


6月7
似た型番のサービスマニュアルが手元にあるので、これを元に直してみます。


壊れてそうなトランジスタを基板から外して、HFE計で測ると生きているか判別できます。


前に壊れたCS−1562の方からトランジスタを外して、壊れていなことを確認して交換しました。焼損した抵抗も新しくして、直ったと思ったんですが(スポットが出て掃引も問題なかったんですが〜)写真を撮るために移動した所で、またスポットが出なくなりました(泣)。オークションにも同じ型番の出物が無くなっているので困りました〜。加速電圧が1KVくらいなら巷でCRT時計が流行ってる?みたいなので回路はたくさんありますが〜、こことかここ



6月14

実験用の電源(オシロ)が壊れて調達中なので、別の作業です。現在のベルジャーのリークバルブは写真上のように手動で、ノブを回すとリークします。上にも書きました、ほんの少しリークするか、大量にリークするかのどちらかで、操作性が悪いです。そこで油回転ポンプの自動リークバルブで使った電磁弁を使ってリークバルブを作ります。はじめに、12mmのステンレスのボルトを切断します。


その後、6mmセンタ穴加工します。


ひっくり返して、手動用と同じ先端形状にします。Oリング用に中央を5mm残して、Oリングの接触面をテーパ加工をします。先端を3mmのドリルで貫通させます。


加工した先端部に電磁弁をTIG溶接します。


ソレノイド部を取り付けて、ベルジャー用電磁リークバルブが完成しました。


早速、Oリングを挟んで、取り付けてみます。フィルタは油回転ポンプから臨時流用です。粗引きでは問題なく動作しました。ちなみに電磁弁の最大圧力差は0.3Mpaです。


電気制御部に今回追加のリークバルブ用のスイッチとベルジャーを解放しても、油拡散ポンプのヒータを加熱できるスキップスイッチを追加しました。本引き状態で追加したリークバルブを動作させると大変なことになるので、リークバルブ用のスイッチはガードを取り付けました。次回、配線とシールを貼り予定です。



6月21

この週は日曜のみガレージ作業でした。先週の続きです。ベルジャー用のリークバルブとベルジャー内の圧力が高いと油拡散ポンプの加熱を止める機能をスキップするスイッチの電気周りを配線して、フロントパネルにシールを貼りました。



オークションで購入したオシロが来ました。型番はCO−1506で単現象。帯域は1.5MHzです。教材用でしょうか?1000円でした。ここ回路図付きの取説があります。


早速、ケースをあけてみます。非常に部品が少なく、シンプルです。輝度フォーカスのボリュームがリアパネルにあるのが難点です。電源を入れると初め調子が良かったんですが、何にか変な音がして、輝線が暗くなってきました。


音の出どころは右側の小さいコンデンサで、パンクしているようです。コンデンサの下に液漏れのシミが付いています。


早速、外してみました。NOーPCB’Sと書いてあることからもオイルコンデンサだ と分ります。0.1uF/1000Vのコンデンサです。このオシロの高圧部は商用電源の周波数で600Vのタップから倍電圧整流で1600Vを作っているので容量 が大きいです。右の写真でもオイルが滲み出ていることが分ります。


以前、加速電圧用のコック・クロフト回路で10KVを作った時の630Vのフイルムコンデンサが余っているので、これを直列にして交換しました。容量は10倍くらい大きくなりましたが、今のところ、調子良く動いています。次回はこのオシロでベルジャー内の電子銃/偏向部を駆動してみます。ただし加速部の電圧のかけ方が少し違うのでフィードスルーのプラグを1本追加する必要がありそうです。



6月27

オークションの別のオシロ、1000円。ちょっと古すぎました。CO−1502。フォーカスがフロントにあるのは良かったんですが、CRTが角型でした。ネットでマニュアル類探せてません。


先週の続き、オシロのCO−1506を実験用電源にします。信号線を一本追加します。


最近、圧力の下がりが悪いので、一度、分解してオイル交換しました。フィードスルー+イオンゲージ+熱電対真空ゲージのみでテスト。1時間ほど掛けましたが、−2乗Pa台で下がりません。どこかで漏れています。


6月28
ベルジャーを取って、イオンゲージのみでテスト。リークバルブを旧ハンドル型に戻して、45分ほどで−3乗台まで下がりました。問題ありません。


リークバルブを新作した電磁弁に変更、こちらも1時間くらいて、ー3乗Pa台。問題ありません。問題はフィードスルー(10個)、熱電対真空ゲージシール部、ベルジャーのシリコンゴムシール部のどれかと思われます。