<第6回目:’99年12月26日>

第6回目はシステムの基本テストとティーチング用のコント ローラ
ベルトカバー、ホスト側のプログラム構成を紹介します。

去年の今ごろ、初めて田端新町に行き、購入する機械の
下見をしました。早いものでもうすぐ1年になります。
 
 


X軸のタイミングベルトカバー
アクリル板とステンレスの板で作製。






Y軸側のカバー。軸の部分は1mmのゴムシートを
軸の大きさにコンパスカッターで穴開け加工をして
シールとして使用し、切り子が入らないように加工。
 
 




ティーチング時に使用するティーチングユニット。
左側はGAMEポートに接続されたジョイスティクを使用。
親指のボタンの部分にZ軸のセンタークリックつき
ボリュームを入れ、片手で3軸を制御できるようにしていま す。
右側はロータリエンコーダで3軸のスイッチで選択した軸を
1ステップ単位で移動する時に使用します。
大きいボタンは非常停止用のボタン。







ホストコンピュータとドライバユニット。OSは
FreeBSD3.2を使用。テストプログラムを
走らせて検査中。
 
 



ドリルチャックを付けて、ボールペンを持たせて
同心円を描くテストを行っているところ。
基本的な3軸移動動作は正常動作することを
確認しています。







フライス盤の左側に付けた、配線の中継ボックス。
主軸モータの制御リレーやリミットSWの配線を
まとめてドライバユニットに送ります。
 
 





バックラッシュのテストのためボールペンで
描いたジグザグ。左がY軸、右がX軸。
Y軸はそれぞれ、20、30、40、50ステップ
X軸は20、30、40、50、60ステップ。
このテストにより、Y軸は20ステップ、
X軸は40ステップのバックラッシュが
あることが判明しました。









バックラッシュの影響が出た円(右)と上記のテストで
得られたバックラッシュを補正して描いた円(左)。
バックラッシュの補正は移動方向を変える時に
バックラッシュ分を余分に送ることで補正します。
 
 
 

<システムのソフトウェア構成>
 

1.FreeBSD フライス盤制御アプリケーション(基本テストプログラム完成)
   Z80ボードに搭載された3軸のモータを制御するコマンドをデバイスドライバを通して発行しテストを行うことのできる検査プログラム。

2. FreeBSD 3軸ステッピングモータコントローラ用デバイスドライバ
   Z80ボードにコマンドを出力し、応答データを入力するハードウェアの制御用プログラム。FreeBSDではスケルトンを生成して、それを変更することで比較的簡単にデバイスドライバを 作ことができます。基本的には割り込みを使用してFIFOの入出力処理を行います。

3.Z80 3軸ステッピング モータコントロールプログラム
   ISAバス上のFIFO(入出力とも1Kバイト)を通して送られて来るコマンドを解釈して、3軸のステッピングモータを制御して、応答データのあるコマンドに対してはデータを返信します。基本的には3次元上で直線を引くプログラムです。これにステップ状で加速ー減速を行う機能を追加して、3軸のステッピングモータを制御します。
 
 

<アプリケーションの予定>

 現在のアプリケーションは検査用のプログラムで、直接コマンドを発行または、ファイル書かれたコマンド列を発行するのみです。今後のアプリ ケーションの予定を以下に示します。

 1.ティーチングユニットを使用した、 ティーチング簡易CAM。 これは、切削材料に書かれたケガキ線からティーチングユニットを使って座標を入力して切削するプログラム。2次元的な単品を短時間で作成する場合に使用。

 2.2次元のドロー系のプログラムで三面 図を書き、そのデータから3次元データを生成し、このデータから3次元形状の切削を行うプログラム。現在2次元ドロー系ソフトウェアとして”xfig”を 調査中。出力フォーマットも公開されていてデータの抽出も簡単に行えると思われます。まず初めは2次元データでテストを行います。

 3.3次元形状をスキャンして入力し、そ のデータで同一形状の切削を行う。3000パルス/回転のロータリーエンコーダを入手。これをエンドミルの代わりに取り付け3次元形状をスキャンしてコピーを作成する。  





第7回目はXfigの出力データから基本的な図形を抽 出して、データを生成して2次元形状の切削を行えるようにします。