XYZテーブルを3Dプリンタに改造する

第1回目

昔、もらったCNC-XYZテーブルを3Dプリンタに

改造していきます。




フライス盤で3Dが切削できるようになったので、昔、廃棄処分でもらってきたXYZテーブル(組立前の状態はここ3D プリンタ(巷では大流行みたいですが〜これといって3Dプリンタで作りたい物もないのですが〜せっかく移動範囲の大きいXYZテーブルがあるので〜)に流用できないか検討開始し ました。3Dプリンタを初めて知ったのは2010年ごろに仕事で一緒になった別の会社のソフトウェア屋さんから聞いたのが初めで、3軸ロボットと加熱押 出器でプラスチックを積層していく機械があり、その部品もその機械で作ることができ、自己増殖するのだと。へ〜面白いものがあるもんだとWEBで調べた ことがありました。3〜4年前の話です。当初はフライス盤で3Dが切削できるようになった流れだったのでEXTRUDERの制御(ヒータ温度、ステッピングモータ)とヒート ベッドの温度制御だけ外付けのマイコンボードで行い、樹脂の吐出を主軸 モータのON/OFFで制御して、それ以外の移動系は既存のCNCフライスのPCで行う予定でした。しかし、いろいろと調べていくと、樹脂の吐出はON/OFFだけでなく、送り出し速度の可変やモータを逆回転で樹脂を垂れないようにする、など細かい制御を行っていることが分かりました。そこで、XYZのモータドライバは既存のものを使い、それ以外はRepRap流でいくこととしました。RepRapを参考にしますが、自己複製はできません(笑)。

2014年
6月14日(ガレージのページから分岐)
下の写真が組み立てた後、動作確認をしたままになっていたXYZテーブルです。製作物が奥へ移動してもZ軸のリニアスライドにぶつからないようにリニアスライドをスパン上に上げました。これにより、高さ150mmの作製物まで許容できるようになります。左右の写真は1スパン上げたの写真。


6月15日
XYZテーブル試運転をします。XYZテーブルを組立たのはこの辺で、2007年ですね。だいぶ昔です。このXYZテーブルを駆動する時はドライバの駆動モードを2相から1−2相に変更します。1パルスあたりの回転角度は1/2になりますが、振動が減って滑らかに回るようになります。モードを変更するには、筐体を開けてドライバ基板のディップスイッチを変更する必要があります。面倒なので、後で筐体の外にスイッチを付けることにします。


最近フライスで削ったF86の データをそのまま使ってみます。NCデータの出力ソフトも一応このXYZテーブルに対応していて”‐c”スイッチ付きで起動すると、パラメータ(ステップ あたりの移動距離やバックラッシュ)がこのXYZテーブル用に変更されます。ちなみに現在のバックラッシュはです。3DデータでZ軸を動かしても動きが確認できないので、XY軸だけ動かします(笑)。ヘッド部にボール ペンを付けてテストしますが、ただのボールペンではうまく書けないので、スプリングを内蔵して紙に適当にテンションがか かるようにします。


一応、ちゃんと書けてますね(笑)。スタイロフォームと比べてみました。


6月21日
Z軸のリニアガイドを1スパン下げて元に戻しました(笑)。戻してもZ軸の移動距離150mmが確保できることが分かりました。


テーブルはで動かせると何かと便利です。昔、買ってY軸のみ取り付けていなかったハンドルをY軸に取り付けます。蛇腹を外してみました。ボールねじの先端がベアリンクから余分に出ています。ここを延長してハンドルを追加します。


その前に、テーブルの前にはフライスの工具スタンドがあり、邪魔でハンドルが付きません。工具スタンドはフライスの横に移設しました。


Y軸のハンドル追加の使用部品です。ラバー製のカプラジョイント、内径10mm外形26mmのベアリング、10mmのアルミシャフトです。全部手持ちでありました。


カプラジョイントはボールねじ(10mm)と軸径1/4インチのステッピングモータ(アメリカ製)の継手なので、アルミシャフトの片側を1/4インチに削ります。


ハンドル10mmのセンタ穴を開けます。その後、固定用の4mmのネジを切りました。


テーブルに仮止めしてみます。良いみたいです。



6月22日
ベアリングホルダを作製します。Qcadで図面を入力します。


10mm厚のアルミの端材をCNCで削ります。左は外周を削り始めたところ、右は切削終了時です。


簡易コンタですり割りをして3mmのタップを立ててベアリングを固定したところ。


ベアリングホルダは蛇腹の固定プレートに取り付けます。ハトメで固定されている蛇腹を取り外します。プレートはでした。


プレートにベアリングホルダの取り付け穴を開けます。仮止めしてみます。


組み立て完了。その後、蛇腹を元に戻します。ハトメは再利用できないので3mmのステンレスネジを使いました。


アマゾンでABSのフィラメントを購入しました。WEBページだと普通の黄色に見えたんですが、レモンイエローでしょうか?(笑)。クリアは設定が難しく、は混ぜ物が多いなんていう情報もあり、黄色にしました。後でヤフオクをみたらヤフオクの方が安かったみたいです。


フィラメントの直径は公称1.75mmより少し小さいみたいです。


その他、ebayのショップで購入したもの。一番肝心なExtruderです。選定基準はダイレクトドライブ金属製であること、またヒータが抵抗(笑)じゃなくて本物のヒータ?を使っていることです。その他、ヒータやサーミスタなどの消耗品、径違いのノズルなども購入しておきました。


ヒートベッド制御マイコン一式。これは上とは別のショップ。いずれも中国から送られてくるはずです。入荷予定は7月の中ころの予定です。


XYZ軸のモータドライバはCNCフライス/旋盤と兼用です。モータドライバICは東芝のTA8435Hを使っています。これは廃版になって久しいですが、現在は互換品のTB6560AHQがあり安心です。CNCフライス/旋盤とは違う1−2相モードで駆動 するので筐体の側面にスイッチを追加して切り替えられるようにしました。右写真の左側。ついでに内蔵のクロック発振器を極低周波にするスイッチも取り付けま した。右写真の右側、これは旋盤の突っ切りの時に使います。ほんとうは前面パネルにスイッチを付けたいんですが、パネルのデザイン上、空きスペースが全くありません。モータドライバからフライス、旋盤、XYZテーブルのモータの切り替えはステッピングモータ切替器があり簡単に切り替えできます。一方入力の方はCNC制御PCに繋がっているので、コネクタ部(アンフェノール50ピン)で抜き差しして切り替える必要があります。36ピンならプリンター切替器が使えたのに(笑)。


ハンドルを付けてからテスト運転しましたが、ハンドルの取っ手の部分にガタがあるので、そこがビビッてうるさいです。ホームセンタ でバネを購入してきました。適当な長さに切って取り付けてました。後でスリーブを作製して追加します。